
こんにちは、初石駅前校です。
冬休みに入り、ご家庭で過ごす時間が増えるこの時期。実は読解力を飛躍的に伸ばす絶好のチャンスであることをご存知でしょうか。読解力は国語だけでなく、算数の文章題や英語の長文、さらには理科・社会の資料読み取りなど、すべての教科の土台となる非常に重要な能力です。
しかし、ただ本を読ませるだけでは読解力は伸びません。親の適切な問いかけが、読書を単なる趣味から確かな学力に変えるのです。流山市、柏市の小学生も、この冬休みの読書の仕方で新学期の成績が大きく変わります。今回は、親子でできる問いかけ術をご紹介します。
📖 目次
お子様の読解力レベル診断
まずは現在の読解力レベルを確認しましょう。
読書習慣
□ 週に1冊以上本を読んでいる
学校の図書室や家庭で、定期的に本に触れていますか。
□ 本を最後まで読み切ることができる
途中で飽きずに、完読できていますか。
□ 自分で本を選ぶことができる
親が選んだ本だけでなく、自分の興味で選んでいますか。
□ 読書後に感想を話すことができる
面白かっただけでなく、どこが面白かったか説明できますか。
理解度
□ 読んだ内容を人に説明できる
あらすじを順序立てて話せますか。
□ 登場人物の気持ちを想像できる
なぜそう行動したのか、理由を考えられますか。
□ 知らない言葉が出てきたら調べる
意味がわからない言葉をそのままにしていませんか。
□ 文章題を読んで問題の意味を理解できる
算数の文章題で、何を求められているか把握できますか。
表現力
□ 感想を3文以上で書ける
読書感想文で、面白かった以外の言葉が使えますか。
□ 自分の意見を理由とともに言える
好きな場面について、なぜ好きか説明できますか。
□ 本の内容と自分の経験を結びつけられる
主人公の体験と似たことが自分にもあったと気づけますか。
□ 語彙が豊富で表現が多様
面白い、楽しい以外の言葉で感情を表現できますか。
診断結果
チェックが9個以上
読解力が高いレベルです。さらに深い読書体験を提供しましょう。
チェックが5個から8個
標準的なレベルです。この冬の問いかけで一気に伸ばせます。
チェックが4個以下
基礎から育てる必要があります。まず読書を楽しむことから始めましょう。
読解力を伸ばす4つの問いかけテクニック
テクニック1: あらすじではなくなぜを問う
よくある間違い
本を読み終えた後にどんなお話だったと聞くだけでは、子どもは断片的な情報をつなぎ合わせるだけで終わってしまいます。これでは表面的な理解にとどまり、深く読み解く力は育ちません。
効果的な問いかけ
一歩踏み込んで、どうして主人公はあんなことをしたのかな、もし君が主人公だったらどうすると、登場人物の感情の理由や自分との比較を問いかけてみてください。
例えば、主人公が友達と喧嘩した場面があれば、なぜ喧嘩になったと思う、主人公はどんな気持ちだったかな、君なら仲直りするためにどうすると具体的に聞きます。
これが、深く読み解く力の養成に繋がります。登場人物の心情を推測し、自分の経験と照らし合わせることで、文章を立体的に理解する力が育ちます。
テクニック2: 言葉のイメージを広げる
学びのチャンス
難しい言葉や、馴染みのない表現が出てきた時が学びのチャンスです。そのままスルーするのではなく、これってどういう意味かなと一緒に辞書を引いたり、似たような言葉を知ってると類義語を考えたりすることで、語彙力が劇的に向上します。
具体的な方法
例えば、物語に憂鬱という言葉が出てきたら、まず意味を調べます。気が重くて晴れ晴れしないことですね。次に、似たような気持ちを表す言葉を一緒に考えます。悲しい、寂しい、落ち込むなど、いくつか挙げてみましょう。
さらに、君もそんな気持ちになったことある、どんな時と、自分の体験と結びつけます。言葉のストックが増えるほど、文章を理解するスピードも上がります。
テクニック3: お気に入りを共有する
本選びの姿勢
無理に難しい本を読ませる必要はありません。お子様が選んだ本を尊重し、親御さんも同じ本を読んでお父さんはこの場面が一番好きだなと感想を共有しましょう。
効果
親が楽しそうに読む姿を見せることで、読書に対する心理的なハードルが下がり、自発的な学習意欲を育みます。
また、同じ本を読んでいても、親と子で好きな場面が違うことがあります。なぜその場面が好きなのかを話し合うことで、多様な視点があることを学び、読解の幅が広がります。
テクニック4: 読書後のアウトプットを大切に
なぜアウトプットが重要か
学力に直結させるためには、インプットした情報を整理して外に出す作業が不可欠です。頭の中で理解したつもりでも、実際に言葉にしたり書いたりすることで、初めて知識が定着します。
具体的な方法
読書ノートを作り、タイトル、登場人物、好きな場面、感想を書きます。最初は3行でも構いません。徐々に文章量を増やしていきましょう。
家族の前で3分間の本の紹介をするのも良いでしょう。この本はどんな話で、誰におすすめしたいか、理由とともに発表します。
自分の言葉で説明する経験が、論理的思考力を鍛えます。説明するためには、内容を整理し、要点を絞り、順序立てて話す必要があるため、高度な思考力が求められます。
学年別おすすめ本リスト
低学年(1年生から2年生)
選書のポイント
絵が多く、文章が短い本から始めます。繰り返しの表現が多く、リズム感のある本が読みやすいです。
おすすめジャンル
昔話や童話、動物が主人公の物語が人気です。エルマーのぼうけん、ぐりとぐら、おしいれのぼうけんなど、長く愛されている名作は、子どもの心に響く要素が詰まっています。
中学年(3年生から4年生)
選書のポイント
文章量が増え、ストーリーに起承転結がはっきりしている本を選びます。登場人物の心情が丁寧に描かれている作品が、読解力向上に効果的です。
おすすめジャンル
冒険物語、学校生活を描いた作品、友情や家族をテーマにした物語が適しています。かいけつゾロリシリーズ、魔女の宅急便、チョコレート工場の秘密など、ページ数が多くても飽きない作品を選びましょう。
高学年(5年生から6年生)
選書のポイント
複数の視点から描かれる物語や、社会問題を扱った本など、考えさせられる内容の本に挑戦します。読後に親子で議論できる作品が理想的です。
おすすめジャンル
歴史小説、ミステリー、SF、ノンフィクションなど、ジャンルを広げます。星の王子さま、二分間の冒険、西の魔女が死んだなど、多様な価値観に触れられる作品がおすすめです。
よくある質問
Q1: 子どもが漫画ばかり読んでいます。活字の本を読ませるべきですか?
A1: まず読書習慣を育てることを優先しましょう
漫画も立派な読み物です。絵から登場人物の感情を読み取る力や、コマ割りから時間の流れを理解する力が育ちます。無理に活字の本に移行させるより、漫画から得た興味を活字の本に繋げる工夫をしましょう。例えば、好きな漫画の原作小説や、同じテーマの児童書を提案してみてください。
Q2: 難しい言葉が出てくると読むのをやめてしまいます
A2: 最初は少し簡単な本から始めましょう
難しすぎる本は、読書への苦手意識を植え付けてしまいます。お子様が8割以上理解できるレベルの本を選び、成功体験を積み重ねることが大切です。わからない言葉が出てきたら、一緒に辞書を引く習慣をつけましょう。調べることが面倒ではなく、新しい発見として楽しめるようサポートします。
Q3: 読書感想文を書くのが苦手です。どう指導すればいいですか?
A3: まず口頭で感想を話す練習から始めましょう
いきなり文章にするのは難しいため、まず好きな場面はどこ、なぜその場面が好きなの、主人公のどこがすごいと思ったと、口頭で質問します。子どもが答えた内容をメモし、それを文章にまとめていけば、自然と感想文の骨組みができます。最初は親が一緒に書き、徐々に自分で書ける部分を増やしていきましょう。
Q4: 本を読む時間がなかなか取れません
A4: 1日10分から始めましょう
寝る前の10分、朝食後の10分など、短時間でも毎日続けることが重要です。長時間読ませようとすると、かえって負担になり、読書嫌いになってしまいます。1日10分でも、1ヶ月で300分、つまり5時間の読書時間になります。量より継続を優先しましょう。
📌 この記事のポイント
登場人物の感情の理由や自分との比較を問いかけることで、深く読み解く力が育ちます。
□ 言葉のイメージを広げる
難しい言葉が出てきたら一緒に辞書を引き、類義語を考えることで語彙力が向上します。
□ お気に入りを共有する
親が楽しそうに読む姿を見せることで、読書への心理的ハードルが下がります。
□ アウトプットを大切に
読書ノートや家族への紹介など、自分の言葉で説明する経験が論理的思考力を鍛えます。
まとめ
冬休みは、読解力を飛躍的に伸ばす絶好のチャンスです。読解力は国語だけでなく、算数の文章題や英語の長文、さらには理科・社会の資料読み取りなど、すべての教科の土台となる非常に重要な能力です。
しかし、ただ本を読ませるだけでは読解力は伸びません。親の適切な問いかけが、読書を単なる趣味から確かな学力に変えるのです。あらすじではなくなぜを問い、言葉のイメージを広げ、お気に入りを共有し、アウトプットを大切にする。この4つのテクニックを実践することで、読解力は確実に向上します。
無理に難しい本を読ませる必要はありません。お子様が選んだ本を尊重し、親御さんも同じ本を読んで感想を共有しましょう。親が楽しそうに読む姿を見せることで、読書に対する心理的なハードルが下がり、自発的な学習意欲を育みます。
流山市、柏市の小学生も、この冬休みの読書の仕方で新学期の成績が大きく変わります。読解力は一朝一夕には身につきませんが、正しい習慣を積み重ねることで必ず伸びる能力です。
初石駅前校では、冬期講習を通じて文章の要旨を掴むトレーニングを重点的に行っています。この冬、親子で一冊の本を囲み、対話を楽しむ時間を大切にしてみませんか。
塾長より


