
こんにちは、初石駅前校です。
「三者面談で何を聞けばよかったのか、終わってから気づいた...」こんな後悔をする保護者の方は少なくありません。三者面談は、志望校決定や学習課題を確認する貴重な機会ですが、準備不足で臨むと重要な情報を聞き逃してしまいます。
特に高校受験を控える中学生にとって、この面談は進路を左右する重要なターニングポイントです。流山市、柏市の中学生も、事前準備の有無で面談の成果が大きく変わります。今回は、三者面談を成功させるための親子での事前準備について、具体的な方法をご紹介します。
📖 目次
面談1週間前からの準備チェックリスト
三者面談を有意義なものにするため、1週間前から計画的に準備を進めましょう。
□ 最新の成績表と通知表を確認
現在の内申点を正確に把握します。5段階評価で各科目の評定を確認し、目標内申点との差を計算しましょう。特に実技4科目は見落としがちですが、2倍換算される学校もあるため要注意です。
□ 直近3回分の模試結果を整理
志望校の合格判定だけでなく、偏差値の推移を確認します。上昇傾向なのか、横ばいなのか、下降気味なのかを把握することで、今後の戦略が見えてきます。
□ 科目ごとの得点分布を分析
模試の結果から、どの科目のどの分野が弱いのかを特定します。例えば「数学は図形が弱い」「英語は長文読解で時間切れになる」といった具体的な課題を洗い出しましょう。
□ 子どもの生活習慣を数値化
平日・休日の勉強時間、睡眠時間、スマホ使用時間などを記録します。子ども自身に自己評価させることで、生活改善の必要性を自覚させる効果もあります。
□ 志望校の情報を親子で調査
第1志望から第3志望まで、各校の偏差値、内申基準、部活動、進学実績などを調べます。学校説明会に参加していれば、そこで感じた印象もメモしておきましょう。
□ 親子で「面談で聞きたいこと」を書き出す
親が聞きたいこと、子どもが聞きたいことを別々にリストアップします。後で統合して優先順位をつけ、面談時に持参します。
親子対話シナリオ実例集
事前の親子対話で、意見のすり合わせを行いましょう。
シナリオ1: 志望校の認識がズレている場合
よくある状況
親は公立上位校を希望しているが、子どもは私立の特色ある学校に興味を持っている。
対話の進め方
親「この前の学校説明会、〇〇高校はどうだった?」
子「△△高校の方が面白そうだった。部活も強いし」
親「そうなんだ。△△高校のどんなところが魅力的だったの?」
子「英語教育に力を入れてて、留学制度もあるんだって」
親「それはいいね。ただ、お母さんは〇〇高校の進学実績も気になってるんだけど、進路のことはどう考えてる?」
子「大学は行きたいけど、高校生活も充実させたいし...」
親「じゃあ、面談で先生に両方の良さを聞いてみようか。それで一緒に考えよう」
ポイント
まず子どもの意見を否定せず聞き、その上で親の懸念を伝えます。結論を急がず、面談で情報を集めてから決めるという姿勢が大切です。
シナリオ2: 現実の成績と志望校に差がある場合
よくある状況
子どもは高い目標を持っているが、現在の成績では厳しい状況。
対話の進め方
親「〇〇高校、目指したい気持ちはわかるよ。今の成績だと、どれくらい頑張る必要があると思う?」
子「模試だと偏差値があと5足りないから...」
親「そうだね。3ヶ月で5上げるって、具体的にどんな勉強が必要かな?」
子「数学と英語を重点的にやらないと」
親「じゃあ、面談で先生に『偏差値を5上げるために、何を優先すべきか』を聞いてみようか」
子「うん、それなら具体的にわかるかも」
ポイント
夢を否定せず、現実とのギャップを子ども自身に認識させます。そして、面談を「具体的な行動計画を立てる場」として位置づけます。
シナリオ3: 子どもが本音を言わない場合
よくある状況
子どもが志望校について「どこでもいい」と言い、本音を話さない。
対話の進め方
親「面談、来週だね。先生に何か聞きたいことある?」
子「別に...どこでもいい」
親「そっか。でも3年間通う場所だから、少しは考えてほしいな。例えば、部活はやりたい? それとも勉強に集中したい?」
子「部活はやりたいかな...」
親「じゃあ、部活が盛んな学校の情報を面談で聞いてみようか。〇〇部が強い学校とか」
子「それならいいかも」
ポイント
「志望校」という大きな質問ではなく、「部活」「通学時間」「校風」など具体的な要素から聞くことで、本音を引き出しやすくなります。
先生への質問リスト作成法
面談時間は限られています。優先順位をつけた質問リストを準備しましょう。
必ず聞くべき質問(優先度: 高)
- 現在の内申点と模試の偏差値で、志望校合格の可能性はどの程度か
- 志望校合格のために、あと何点内申を上げる必要があるか
- 最も改善すべき科目・分野はどこか
- 推薦入試を狙う場合、基準を満たしているか(内申点、部活実績、資格など)
- 冬休みから入試本番まで、重点的に取り組むべき学習内容は何か
状況に応じて聞く質問(優先度: 中)
- 志望校の倍率や合格ラインは、例年どの程度か
- 併願校として適切な私立高校はどこか
- 過去の卒業生で同じ成績帯から志望校に合格した事例はあるか
- 部活動や生徒会活動は、推薦入試でどの程度評価されるか
- 3学期の定期テストで、内申点を上げるチャンスはあるか
時間があれば聞く質問(優先度: 低)
- 志望校の校風や教育方針について、先生の印象はどうか
- 高校入学後、どのような学習が必要になるか
- 学校説明会や体験入学の参加スケジュールはどうなっているか
質問リスト作成のコツ
質問は「はい・いいえ」で答えられるものではなく、具体的な情報が得られる形にしましょう。例えば「合格できますか?」ではなく「合格するために、あと何点必要ですか?」と聞く方が実践的な答えが得られます。
よくある失敗パターンと対策
過去の三者面談で起きた失敗例から学びましょう。
失敗パターン1: 親子の意見が面談中に対立
事例
親が「公立の〇〇高校を受験してほしい」と言い、子どもが「私立の△△高校に行きたい」と初めて主張。先生の前で口論になり、建設的な話し合いができなかった。
対策
面談の3日前までに親子で必ず意見交換し、相違点を把握しておきます。意見が分かれる場合は「面談で先生の意見を聞いてから決める」と合意しておきましょう。
失敗パターン2: 質問が漠然としすぎて具体的な答えが得られない
事例
「うちの子、この成績で大丈夫ですか?」と聞いたところ、先生から「頑張れば大丈夫だと思います」という抽象的な回答しか得られず、具体的な対策がわからなかった。
対策
質問は数値や行動で答えられる形にします。「あと内申点を何点上げれば合格圏に入りますか?」「数学の偏差値を5上げるには、どの分野を重点的に勉強すべきですか?」など、具体的に聞きましょう。
失敗パターン3: 子どもが黙り込んでしまう
事例
面談中、親と先生が話し続け、子どもは終始無言。本人の意思や希望が全く確認できず、面談後に「僕の意見は聞いてくれないんだ」と不満を漏らした。
対策
面談では必ず子どもに発言の機会を作ります。「〇〇くんはどう思う?」「△△高校について、何か質問はある?」と先生や親から声をかけ、本人の意思を確認しましょう。
失敗パターン4: メモを取らずに重要な情報を忘れる
事例
面談では理解したつもりだったが、帰宅後に「先生は何て言ってたっけ?」と親子で意見が食い違い、結局行動に移せなかった。
対策
面談中は必ずメモを取ります。スマホのメモ機能でも紙のノートでも構いません。重要な数値(目標内申点、必要偏差値など)や、先生からのアドバイスを記録しておきましょう。
📌 この記事のポイント
成績表、模試結果、生活習慣の記録など、客観的データを整理しておくことで、面談が具体的で実践的な内容になります。
□ 親子で事前に意見をすり合わせる
志望校や進路について、面談前に本音で話し合い、意見の相違点を把握しておくことで、面談中の対立を避けられます。
□ 優先順位をつけた質問リストを作成
限られた時間で最大の成果を得るため、聞くべきことを明確にし、具体的に答えられる形で質問を準備します。
□ 過去の失敗から学ぶ
漠然とした質問、子どもの意見無視、メモ不足などの失敗パターンを避け、建設的な面談を実現しましょう。
まとめ
三者面談は、志望校決定や学習方針を決める重要な機会です。しかし、準備なしで臨むと、重要な情報を聞き逃したり、親子の意見が対立したりして、せっかくの機会を活かせません。
1週間前からの計画的な準備、親子での事前対話、優先順位をつけた質問リストの作成が、面談成功の3つの柱です。特に親子の意見をすり合わせておくことで、面談はより建設的で実りあるものになります。
流山市、柏市の中学生の皆さんも、この事前準備をしっかり行うことで、後悔のない進路選択ができるはずです。三者面談を最大限に活用し、志望校合格への道を確実なものにしましょう。
初石駅前校では、三者面談前の相談も承っています。志望校選びや質問リストの作成など、お気軽にご相談ください。
塾長より


