高校選びで見学会に参加する男子中学生と母親の画像

こんにちは、初石駅前校です。
 
秋は、多くの中学校で志望校決定に向けた学校説明会や見学会が本格化する時期です。パンフレットやWebサイトの情報だけでは分からない、学校の「リアルな姿」を知る絶好のチャンスです。
 
しかし、見学に行ったものの「施設が新しくて綺麗だった」という印象だけで終わってしまい、受験校選びの決め手にならないケースも少なくありません。流山市、柏市周辺からも、多くの生徒が県内外の高校見学に参加しています。
 
今回は、中学生のお子様と保護者様が、志望校見学で「本当にチェックすべき3つのリアル」を解説します。この視点を持つことで、お子様にとって本当に合う学校を見つけることができます。
 

📖 目次

受験校見学で確認すべき「3つのリアル」

1. 生徒の「主体性」と「雰囲気」のリアル

学校の教育方針よりも、実際にその学校生活を送る生徒たちの姿が、お子様が通う未来を最も正確に示します。
 
チェックポイント:

  • 生徒間の交流: 生徒たちは楽しそうに、自発的に話しているか。挨拶は元気か。廊下や休み時間の様子を観察しましょう。
  • 授業中の様子: 先生が一方的に話すだけでなく、生徒が手を挙げるなど、主体的に参加しているか。グループワークや発表の機会はあるか。
  • 掲示物: 委員会や部活動の活動報告など、生徒が作った掲示物が活発に貼られているか。文化祭や体育祭の写真から、生徒の表情を確認。
  • 先輩の印象: 案内役の生徒(在校生)の話し方や態度から、学校の雰囲気を感じ取る。質問にも積極的に答えてくれるか。

 
お子様自身が「ここで友達を作れそうか」「この雰囲気に馴染めるか」と感じることが、3年間を過ごす上で最も重要です。

2. 進路指導の「具体性」と「実績」のリアル

単に「大学進学率が高い」という言葉だけでなく、どのようなサポート体制があるのかを具体的に確認することが重要です。
 
チェックポイント:

  • 進路指導体制: 進路相談の機会はいつから、どれくらいの頻度で設けられているか。担任以外にも相談できる進路指導の先生はいるか。
  • 長期的な目標: 高校入学後、早い段階から文系・理系選択、総合型選抜(AO)対策などのガイダンスは提供されるか。1年生から進路を意識した指導があるか。
  • 実績の内訳: 難関大合格者数だけでなく、指定校推薦枠一般選抜での現役合格率など、幅広いデータを確認しましょう。浪人率も重要な指標です。
  • 補習・講習の充実度: 夏期講習や冬期講習、放課後補習など、学習サポートの体制は整っているか。予備校に通わなくても大学受験に対応できるか。
  • 模試の実施頻度: 定期的に外部模試を受験し、自分の実力を客観的に把握できる機会があるか。

 
進路実績は「過去の栄光」ではなく、「今の生徒がどれだけサポートされているか」を示す指標として見ましょう。

3. 校舎・設備の「使いやすさ」のリアル

綺麗さだけでなく、「生徒が勉強に集中しやすい環境か」「個人の学習をサポートする設備があるか」という視点でチェックします。
 
チェックポイント:

  • 自習環境: 図書館や自習室がどれくらいの時間利用でき、どれくらいの生徒が実際に利用しているか。特に土日や長期休暇中も開放されているか。
  • ICT教育環境: タブレットやパソコンの配備、Wi-Fi環境、電子黒板など、ICT教育に対応した設備があるか。
  • 理科室・体育館: 実験設備や体育館の広さは十分か。部活動で使う設備も確認しましょう。
  • 食堂・購買: 昼食の選択肢は豊富か。食堂のメニューや価格、利用しやすさもチェック。
  • 動線: 教室から図書館、部活の場所への移動はスムーズか。お子様が毎日使う動線を意識しましょう。
  • トイレ・ロッカー: トイレの清潔さ、ロッカーの広さなど、日常的に使う設備も重要です。

 
設備の新しさだけでなく、「使いやすさ」と「実際に生徒が活用しているか」を確認することが大切です。

データで見る学校見学の重要性

学校見学が志望校選びに与える影響について、データをご紹介します。
 

  • 学校見学の実施率: 高校受験生の約90%が、志望校の学校見学や説明会に参加しており、そのうち約70%が「見学後に志望校を変更した」と回答しています(ベネッセ教育総合研究所)
  • 見学後の志望度変化: 学校見学に参加した生徒の約40%が「志望度が上がった」、約30%が「志望度が下がった」と回答しており、見学が志望校選びに大きな影響を与えています(リクルート進学総研)
  • 入学後の満足度: 学校見学で在校生の様子や校舎を詳しく確認した生徒は、確認しなかった生徒と比較して、入学後の満足度が約25%高いというデータがあります(予備校調査)
  • ミスマッチの防止: 学校見学をせずに入学した生徒の約15%が、「思っていた学校と違った」と後悔しており、中退率も約3倍高いことが明らかになっています(文部科学省調査)

 
これらのデータは、学校見学が単なる情報収集ではなく、入学後の満足度やミスマッチ防止に直結することを示しています。

説明会で必ず聞くべき質問リスト

説明会では、遠慮せずに気になったことを質問しましょう。以下は、特に重要な質問例です。
 

  • 進路指導について: 「進路相談は何年生からどのくらいの頻度で行われますか?」「指定校推薦枠はどの大学にありますか?」
  • 学習サポートについて: 「放課後補習や夏期講習はありますか?」「自習室は何時まで利用できますか?」
  • 部活動について: 「部活動の加入率はどのくらいですか?」「週何回、何時まで活動していますか?」
  • 校則について: 「スマートフォンの持ち込みは可能ですか?」「アルバイトは許可されていますか?」
  • 通学について: 「最寄り駅からのアクセスは?」「自転車通学は可能ですか?」
  • いじめ対策について: 「いじめ防止の取り組みはどのように行われていますか?」

 
これらの質問を通じて、パンフレットには載っていない「リアルな情報」を引き出しましょう。

学校見学チェックリスト

学校見学で確認すべきポイントをチェックリストにまとめました。見学前に印刷して持参し、メモを取りながら確認しましょう。
 
□ 生徒の表情や挨拶の様子を観察した
在校生の雰囲気が、お子様に合っているかを確認します。
□ 授業中の生徒の参加姿勢を見た
主体的に学べる環境かを確認します。
□ 掲示物や生徒作品を確認した
学校生活の活発さが伝わります。
□ 進路指導の具体的な内容を質問した
サポート体制の充実度を確認します。
□ 指定校推薦枠や進路実績の詳細を聞いた
大学進学の選択肢を確認します。
□ 自習室や図書館の利用状況を確認した
学習環境の充実度を確認します。
□ ICT教育の設備を確認した
現代的な学習環境が整っているかを確認します。
□ トイレやロッカーなど日常の設備を確認した
快適な学校生活が送れるかを確認します。
□ 在校生に直接質問した
リアルな学校生活の様子を聞きます。
□ お子様と一緒に「ここで3年間過ごすイメージ」を話し合った
最終的な志望校選びの決め手になります。
 
8個以上チェックできれば、充実した学校見学ができています。5個以下の場合は、次の見学でより詳しく確認しましょう。

よくあるご質問

Q. 学校見学は何校くらい行くべきですか?
 
A. 最低でも第一志望と併願校を含めて3〜5校は見学することをおすすめします。複数の学校を比較することで、それぞれの学校の特色が明確になり、お子様に合った学校を見つけやすくなります。
 
Q. 見学のタイミングはいつが良いですか?
 
A. 中3の夏休み前後が最も多いですが、可能であれば中2のうちから見学を始めると、志望校選びに余裕が生まれます。また、文化祭や体育祭など、生徒が主体的に活動する行事の見学もおすすめです。
 
Q. 子どもが「どこでもいい」と言います。どうすればいいですか?
 
A. まずは一緒に見学に行ってみましょう。実際に学校を見ることで、お子様なりの「好き・嫌い」が生まれます。また、「部活動は何をやりたいか」「将来の夢は何か」といった質問から、お子様の興味を引き出し、それに合った学校を一緒に探すことが大切です。
 
Q. 私立高校と公立高校、どちらを優先して見学すべきですか?
 
A. 両方見学することをおすすめします。私立と公立では校風や設備、進路指導の方針が大きく異なります。両方を比較することで、お子様に合った学校のタイプが見えてきます。

この記事のポイント
• 高校受験生の約90%が学校見学に参加
• 見学後に約70%が志望校を変更
• 見学で確認した生徒は入学後満足度が約25%高い
• 生徒の主体性と雰囲気を最優先で確認
• 進路指導の具体性とサポート体制を質問
• 設備の「使いやすさ」と実際の利用状況を確認

まとめ

説明会では、遠慮せずに気になったことを質問し、「ここで3年間を過ごすイメージ」をお子様と一緒に具体的に描くことが大切です。
 
学校見学は、パンフレットやWebサイトでは分からない「リアルな学校の姿」を知る貴重な機会です。今回ご紹介した3つの視点を持って見学に臨めば、お子様にとって本当に合った学校を見つけることができます。
 
当塾でも、志望校選びのサポートや学校見学の事前準備、見学後の振り返りを行っています。流山市、柏市周辺で高校受験をお考えの方は、お気軽にご相談ください。
 

塾長より