
こんにちは、初石駅前校です。
思春期を迎える中学生にとって、親との会話が減ることは珍しくありません。しかし、この時期こそ、将来の夢や目標について親子で対話する時間が非常に重要になります。明確な目標は、日々の学習意欲とモチベーションを劇的に高めるからです。
「将来どうしたいの?」という直接的な質問は、かえって口を閉ざす原因になりがちです。流山市、柏市の中学生家庭でも、質問の仕方を変えることで、子どもが自然に将来について語り始めています。今回は、思春期の子どもでも自然に心を開き、進路や目標を語りたくなるような「魔法の質問リスト」をご紹介します。
📖 目次
NG質問とOK質問の比較
思春期の子どもに将来について聞く際の、NG質問とOK質問を比較してみましょう。
テーマ1: 将来の夢について聞く
NG質問: 「将来どうしたいの?」「夢は何?」
なぜNGなのか: 直接的すぎて、プレッシャーを感じます。また、「自分には無理だ」という現実的な壁を感じ、話せなくなります。
OK質問(魔法の質問1): 「もし、お金や能力、時間的な制限が一切ないとしたら、何をしたい? どんな人になりたい?」
なぜOKなのか: 現実の制約を一時的に外すことで、純粋な願望を引き出せます。まずは子どもの想像力を尊重し、出てきた答えを肯定的に受け止めることが重要です。
テーマ2: 社会との関わりについて聞く
NG質問: 「将来、何の仕事に就くの?」「どうやってお金を稼ぐの?」
なぜNGなのか: 現実的すぎて、夢を語る余地がありません。また、お金だけが目的だと思われると、反発を招きます。
OK質問(魔法の質問2): 「将来、世の中のどんな問題を解決している人になりたい?」「誰かの役に立っているとしたら、どんな役割がいい?」
なぜOKなのか: 自己実現だけでなく、「社会とどう関わりたいか」という視点は、深い目標設定につながります。中学生は、誰かの助けになることに強い関心を持つ時期です。
テーマ3: 好きなことと将来を結びつける
NG質問: 「ゲームばかりしてないで、将来のこと考えなさい」「そんなことで食べていけるわけないでしょ」
なぜNGなのか: 好きなことを否定されると、心を閉ざします。また、親の価値観を押し付けることになります。
OK質問(魔法の質問3): 「今一番夢中になっていることを、もし仕事にするなら、どんな工夫が必要だと思う?」「どうやったら、もっと面白くなるかな?」
なぜOKなのか: 好きなことを仕事に結びつける想像力を刺激し、「学び」と「楽しみ」が繋がる感覚を育てます。将来の進路は、「好きなこと」の延長線上にあることが多いです。
学年別・質問のアレンジ方法
学年に応じた、効果的な質問のアレンジ方法をご紹介します。
中学1年生
特徴: まだ将来について具体的に考える段階ではない。興味の幅を広げる時期。
質問のアレンジ:
- 「今、学校の授業で一番面白いと思うのは何?」
- 「もし1日だけ、どんな仕事でも体験できるとしたら、何をやってみたい?」
- 「将来、どんな大人になっていたら嬉しい?」
ポイント: 具体的な職業ではなく、「興味のある分野」や「憧れる生き方」を探る質問が効果的です。
中学2年生
特徴: 自我が強くなり、社会問題にも関心を持ち始める時期。反抗期で親との対話が減る。
質問のアレンジ:
- 「世の中で、これは変だなって思うことはある?」
- 「もし自分が社長だったら、どんな会社を作りたい?」
- 「10年後の自分は、どんなことで誰かを笑顔にしていると思う?」
ポイント: 社会との関わりや、誰かの役に立つという視点を入れることで、深い対話ができます。
中学3年生
特徴: 高校受験を控え、進路を具体的に考える必要がある時期。プレッシャーも大きい。
質問のアレンジ:
- 「高校卒業後、大学に行くとしたら、どんなことを学びたい?」
- 「将来、どんな環境で働いている自分を想像できる?(オフィス、屋外、海外など)」
- 「もし今の好きなこと(ゲーム、部活など)を極めたら、どんな可能性があると思う?」
ポイント: 具体的な進路選択に繋がる質問をしつつ、プレッシャーをかけないバランスが重要です。柏市、流山市の中3受験生も、この段階で将来のビジョンが明確になっています。
実践対話シナリオ
実際の親子対話のシナリオ例をご紹介します。
シナリオ1: ゲーム好きの中2男子との対話
親: 「最近、どんなゲームにハマってるの?」
子: 「〇〇っていうゲーム。戦略を考えるのが面白い」
親: 「戦略を考えるのが好きなんだね。もしそのゲームを作る側になったら、どんな工夫をしたい?」
子: 「もっとキャラクターの個性を出したいかな。あと、ストーリーも深くしたい」
親: 「それって、ゲームデザイナーやシナリオライターの仕事だね。もしそういう仕事に就くとしたら、どんな勉強が必要だと思う?」
子: 「プログラミングとか、文章を書く力とか...?」
親: 「そうだね。今から少しずつ、そういう力を身につけていくと、将来の選択肢が広がるかもね」
ポイント: 好きなことから入り、それを仕事に結びつける想像力を刺激します。
シナリオ2: 将来が見えない中1女子との対話
親: 「もしお金や能力の制限が一切ないとしたら、何をしたい?」
子: 「うーん...世界中を旅してみたいかな」
親: 「いいね!どんな国に行きたい?」
子: 「ヨーロッパとか、歴史的な建物がたくさんある場所」
親: 「歴史に興味があるんだね。もし旅をしながら仕事ができるとしたら、どんな仕事がいいと思う?」
子: 「ガイドとか、写真を撮る人とか...?」
親: 「それって、旅行業界や写真家の仕事だね。将来、そういう道もあるかもしれないね」
ポイント: 現実の制約を外すことで、純粋な願望を引き出し、そこから具体的な職業に繋げます。
よくあるご質問
Q. 子どもが「わからない」「別に」と答えてしまいます。どうすればいいですか?
A. 一度に全てを聞き出そうとせず、日常会話の中で少しずつ聞いてみましょう。また、親自身の仕事や夢について話すことで、子どもも話しやすくなります。「私も昔は〇〇になりたかったんだ」など、自己開示が効果的です。
Q. 子どもの夢が非現実的すぎて心配です。否定すべきですか?
A. 絶対に否定してはいけません。まずはその夢を肯定し、「どうやったら実現できるかな?」と一緒に考える姿勢を見せましょう。非現実的に見える夢でも、その背景には本当の興味や才能が隠れています。
Q. 親の理想を押し付けないようにするには、どうすればいいですか?
A. 質問をする際、「私は〇〇がいいと思うけど」という前置きは避けましょう。子どもの答えに対して「そうなんだ」「それは面白いね」と肯定的に受け止め、決して否定したり、親の価値観で誘導したりしないことが重要です。
Q. いつ、どのタイミングで質問すればいいですか?
A. 食事中、車での移動中、寝る前など、リラックスした雰囲気の時がおすすめです。「進路面談」のような堅苦しい場ではなく、日常の何気ない会話の中で自然に聞くことが効果的です。
📌 この記事のポイント
現実の制約を外す質問で、純粋な願望を引き出しましょう。
□ 「誰かの役に立つ」視点で社会との関わりを考えさせる
深い目標設定につながります。
□ 好きなことを仕事に結びつける想像力を刺激する
「学び」と「楽しみ」が繋がる感覚を育てます。
□ 親の役割は答えを教えることではなく、考えるきっかけを与えること
対話の目的を忘れずに。
まとめ
親子の対話の目的は、親が答えを教えることではなく、子ども自身に「考えるきっかけ」を与えることです。ぜひ、この質問リストを日々の会話に取り入れてみてください。
「お金や能力の制限を外す質問」、「誰かの役に立つことから逆算する質問」、「好きなことを掘り下げる質問」、この3つの魔法の質問を使うことで、思春期の子どもでも自然に将来について語り始めます。流山市、柏市の中学生家庭でも、この質問法で親子のコミュニケーションが改善し、子どもの学習意欲が向上しています。
当塾でも、生徒一人ひとりの将来の目標設定や進路相談をサポートしています。お子様の将来についてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
塾長より


